英会話を始めては、1ヶ月でやめる。
これを何度繰り返したか、正直もう覚えていません。
オンライン英会話、アプリ、教材。どれも最初の数日はやる気があって、気づいたら開かなくなっている。
でも今は、英会話の勉強が7ヶ月続いています。
はじめに、正直に書いておきます。この記事に、英語が上達する方法は書いていません。
私はTOEIC480点で、まだペラペラ話せません。7ヶ月やって、まだこの位置です。
ただ、勉強を続けたことで、海外旅行などでは確実に伸びている実感があります。
書いてあるのは、「やめない状態」の作り方だけです。
勉強法を探している人には、たぶん物足りないと思います。
でも、もしあなたが「方法は知っている、続かないだけ」というタイプなら、何か持ち帰ってもらえるはずです。
7ヶ月かけて確かめた手順を、Step 0から3までにまとめました。
TOEIC480点、38歳。意志じゃなく、仕組みで。英会話をつづける記録。
何度も英会話に挫折してきましたが、今回は「やる気」に頼るのをやめて、仕組みだけで続ける方法に切り替えました。週1回のコーチングと毎日の宿題を続けて、現在7ヶ月目です。

TOEIC L&R (2026年6月受験)

Versant スピーキングテスト(2023年1月受験)

1ヶ月でやめたあの頃
大手のオンライン英会話を始めて、1ヶ月でやめました。
理由ははっきりしています。
わからない質問をされて、わからないまま答えて、わからない指摘を受ける。
それが25分間ずっと続くからです。
何を聞かれたのかわからない。とりあえず単語を並べて答える。何か直される。何を直されたのかもわからない。「Yes」と言って笑う。次の質問が来る。
伸びている実感が、どこにもありませんでした。
2週間ほどで予約する気もなくし、1ヶ月で退会しました。
似たようなことを、たぶん何度もやっています。TOEICのためにアプリを入れて、テスト前に1週間だけ使ってやめる。別のオンライン英会話に乗り換えて、また1ヶ月。
コーチング型のサービスを3ヶ月受けたこともあります。毎日の提出があったので、こちらは最後まで走りました。でも途中から提出のための提出になっていて、終わった翌日から何もしなくなりました。
形は違っても、結末は同じでした。
意志が弱いから続かなかったのか
当時は「忙しいから」と説明していました。実際、忙しかったのは事実です。
でも今振り返ると、もう少し正確に言えます。
私が英語を続ける理由にしていたのは、社内で昇進したいとか、かっこよくなりたいとか、そういうものでした。
念のために書いておくと、この動機が悪いとは思っていません。これで続く人は普通にいます。目標を掲げて、意志で走り切れる人は実際にいる。
ただ、私はそうではありませんでした。
意志は、日々の仕事と子育てに毎回負けます。
疲れた日には勝てない。締切がある週には勝てない。子どもが熱を出したら跡形もない。
意志が弱いというより、意志だけで回そうとしていた設計が、自分には合っていなかった。今はそう思っています。
この記事は、そちら側の人に向けて書いています。
38歳で火がついた2つの瞬間
きっかけは2つあります。どちらも「悔しい」でした。
ひとつは海外旅行。カジノでディーラーのルール説明が、まったく聞き取れませんでした。
周りは普通に理解して座っている。自分だけ、何が起きているのかわからないまま座っている。
同じ旅行で、ツアーの観光地の説明もほとんど頭に入ってきませんでした。目の前に本物があるのに、それが何なのかは日本語の記憶でしか知らない。
何をしに来たんだろう、と思いました。
もうひとつは仕事です。学会などのオフサイトで、海外の人と話す機会が増えました。
商談ではありません。ただのフリートークです。それができない。輪の外に立っている。
焦りというより、寂しさに近い感情でした。
昇進やかっこよさという遠い目標とは別に、具体的に悔しかった場面が2つできた。それが38歳の再スタートでした。
やめない設計図の全体像
ここからが本題です。
7ヶ月やってみて「これが効いている」と確信している順番を、4つのステップにまとめました。
- Step 0|悔しかった場面を1つ持っておく
- Step 1|最低ラインを笑えるくらい低く決める
- Step 2|弱い強制力を自分の外に置く
- Step 3|時間を固定せず隙間に勉強する
上から順に効きます。ただし優先順位でいえば、Step 2が抜けると他が全部機能しません。
英語の中身の話は出てきません。全部、続けるための環境の話です。
ひとつずつ書いていきます。
Step 0|悔しかった場面を1つ持っておく
最初にやるのは、燃料の入れ替えです。
意志で走れる人は、この工程はいりません。目標を掲げるだけで動けるなら、そのまま進んで大丈夫です。
私のように、目標を掲げただけでは動けなかった人向けの話です。
「昇進したい」「かっこよくなりたい」は、今も持っています。捨てる必要はありません。ただ、これは疲れた日に効きません。遠すぎるからです。
代わりに用意しておくのが、具体的に悔しかった場面です。私の場合はこの2つでした。
- カジノでルール説明が聞き取れなかった
- 会話の輪に入れずに立っていた
やる気が切れた日に思い出すのは、「昇進」ではなく、こちらのほうでした。
目標は理屈で、場面は記憶です。悔しい記憶のほうが、行動を起こすには強い。
会議室でも、旅行先でも、子どもの前でもいい。1つあると、やる気が切れた日の支えになります。
Step 1|最低ラインを笑えるくらい低く決める
私の宿題は毎日1時間くらいです。瞬間英作文、英語日記、発音練習、オンライン英会話。
ただし、やる気がない日の最低ラインは、これです。
瞬間英作文を、10問「見る」だけ!


解くでもなく、覚えるでもなく、見る。
これならどんな日でもできます。終電で帰った日でもできます。
正直に言えば、その日の学習効果はほぼゼロだと思います(コーチ曰く、意味はあるそうです)。
でも目的は学習効果ではありません。連続を切らないことです。
ゼロの日を1日作ると、次の日のハードルが跳ね上がります。2日空くと、3日目はもう「久しぶりに開く」になる。そこから消えていくのを、何度も経験しました。
だから私は、最低ラインを理想の1日ではなく、最悪の日を基準に決めました。それくらい低くていいんだと思います。
Step 2|弱い強制力を自分の外に置く
ここが一番大事です。
正直に書きます。
私が隙間時間に英語をやっているのは、意識が高いからではありません。「宿題をやらないといけない」からです。
私は英語コーチングを受けていて、週に1度、進捗を報告する場があります。そこで「今週やりました」と言いたい。ただそれだけの理由で、電車の中でスマホを開いています。
もし宿題がなかったら、同じ隙間時間で私は普通にYouTubeを見ています。間違いなく。
だから順番はこうです。
- 弱い強制力がある
- 隙間時間が「学習時間」に変わる
- 続く
逆ではありません。隙間時間があるから続くのではなく、外からの弱い引力があるから、隙間時間が学習に化ける。
強すぎても弱すぎてもダメだった
| 強制力 | 結果 |
|---|---|
| 強すぎる|毎日の提出ノルマ | 3ヶ月受けたコーチング型サービスがこれでした。続きはしましたが、中身は作業でした。1日3時間のノルマだったら、3週間ももたなかったと思います |
| 弱すぎる|自分で決めた目標 | 過去に全部失敗しています。自分との約束は、いくらでも延期できるからです |
| ちょうどよかった|週1の報告 | 逃げも隠れもできないけれど、追い詰められもしない距離でした |
英語コーチングは、強制力の強さがまったく違います。毎日3時間が前提のところから、週1報告のところまで。どこがどの強さなのかは、こちらで比べています。


何を置くか
私の場合は週1の英語コーチングです。40〜60分、基本は日本語で、宿題の進捗確認と発音の矯正、あとは英語まわりの雑談。
ただ、形はこれでなくてもいいと思っています。
- 週1で報告する相手を作る
- 学習記録を公開する(私はこのブログとSNSがそれです)
- 進捗を聞かれる仕組みに入る
大事なのは中身より、外にあることと弱いことの2つです。
自分の意志の外側に、小さく引っ張ってくれるものを1つ置く。それが「意志じゃなく仕組みで」の正体でした。
休むときは黙って消えない
7ヶ月のあいだに「今週は無理だ」という週がありました。仕事が忙しすぎたときです。
そのときは正直にそう伝えて、休みました。
過去の挫折は、ほとんどが黙ってフェードアウトでした。連絡せずに予約を取らなくなり、そのままアプリを消す。一度そうやって消えると、戻りにくくなります。
唯一走り切った3ヶ月のサービスも、終わった瞬間にゼロに戻りました。「休む」が選択肢になかったからです。
外に相手がいると、休むという選択肢が生まれます。やめるか完璧にやるかの二択ではなくなる。
これも、強制力を外に置いたことの副産物でした。
Step 3|時間を固定せず隙間に勉強する
Step 2がある前提で、次はこれです。
習慣化の本には「時間と場所を固定しろ」と書いてあります。私は逆をやっています。
- 電車で移動があるときは、その移動中
- 在宅勤務の日は、会議と会議のあいだ/休憩時間
- 寝る前
- 子どもを送っているとき、スマホで宿題を確認
トリガーは「空き時間ができたら」。それだけです。
固定しない理由は単純で、固定した時間は、必ず潰れるからです。
「毎晩21時から」と決めた瞬間、残業した日は罪悪感と一緒に一日が終わります。そして罪悪感は、翌日の再開を重くします。
そして副産物がありました。
休日もルーティンが崩れません。 隙間時間にしかやっていないので、崩れる形がそもそも存在しないからです。
平日と休日で生活リズムが違う人ほど、この置き方は合うんじゃないかと思います。
前提|宿題はスマホで完結させる
このやり方が成立している条件は、宿題がスマホだけで終わることです。
机に座ってテキストを開く形式だったら、私の生活には一度も差し込めませんでした。移動中、会議の合間、寝る前。使うのはスマホとAirPodsだけです。
例外がひとつあります。オンライン英会話のレッスンだけは、PCで受けています。横にAIを開いておきたいからです。
実際に使っているもの
道具は少ないです。
| 用途 | 使っているもの |
|---|---|
| 瞬間英作文 | abceed |
| AI相手の英会話 | Gemini |
| オンライン英会話 | 産経オンライン英会話Plus |
| 宿題ぜんぶ | iPhone+AirPods |
| レッスンのときだけ | PC+サブモニター |
ノートもテキストも使っていません。移動中はほぼabceedです。
産経オンライン英会話Plusは、1ヶ月でやめたあのオンライン英会話と、やっていること自体はほぼ同じです。
最後のPC+サブモニターが、過去にオンライン英会話が続かなかった頃との一番の違いかもしれません。
レッスンだけPCで受ける理由
冒頭に書いた挫折の理由を、もう一度出します。
わからない質問をされて、わからないまま答えて、わからない指摘を受ける。
いま、それが起きにくくなっています。理由は根性でも英語力でもなくて、横にAIを開いているからです。
レッスン中はサブモニターにAIを立ち上げておきます。言いたいことが英語にならないとき、指示の意味が取れないとき、その場で調べる。
使い方は1つだけです。自分が言いたい日本語を打って、英訳してもらう。それをそのまま発言するか、チャット欄に貼ります。凝ったことはしていません。
これだけで、25分の中身がまるで変わりました。
わからないまま終わる時間が減ると、レッスンは苦行じゃなくなります。
もちろん、調べながら話すのは「実力」ではありません。本番でAIは使えません。
でも私がやめた原因は実力不足ではなく、わからないまま終わる25分に耐えられなかったことでした。だとすれば、そこを潰すのが正解だったんだと思います。
同じサービスを、同じくらいの英語力で、今度は続けられている。変わったのは環境のほうでした。
産経オンライン英会話Plusの正直な感想
講師の当たり外れはあります。
ただ予約は驚くほど取りやすいです。講師を選り好みしなければ、好きな時間にほぼ確実に取れています。忙しい人にとって、これは想像以上に効きます。
教材は1回の分量が多すぎず、予習もしやすい。ここは気に入っています。講師によって教材の使い方が少し違うので、何回か受けて慣れるまで待つのがよさそうです。
産経オンライン英会話Plusの無料体験を見る
※ 横にAIを開いて受けるやり方は、体験レッスンでもそのまま使えます
個別サービスの詳しいレビューは別記事にまとめます。
7ヶ月つづけて英語はどう変わったか
オンライン英会話の話ではなく、英語そのものの話です。正直に両方書きます。
変わったこと
- 質問の意味が、なんとなくわかるようになってきた
- 単語ではなく、文で答えようとするようになった
- 旅行先で「I’d like to check in.」「How can I buy this?」くらいの一文が、考える前に口から出るようになった
- 街中にある英語に興味を持って、楽しめるようになった
以前は「Yes」と笑ってごまかしていた場面で、下手でも文を組み立てようとしている。考える前に口から出た英語に、自分で驚いたこともあります。
でも、一番大きいのは最後の1つかもしれません。前は、目に入った英語を避けまくっていました。見なかったことにしていた。
それがいま、街で英語を見かけると、わざわざ読みにいっています。7ヶ月前の自分からすると、これが一番の変化です。
まだできないこと
- 言いたいことが、瞬時に出てこない
- 聞き取れても、意味がわからないことが多い
つまり、ペラペラとはまだ話せません。TOEICは480点のままです。
それでも、1ヶ月でやめた頃と決定的に違うことがあります。
やめる気配がないことです。
いま、あのとき挫折したのと同じオンライン英会話を、今度は続けられています。
英語力が上がったからではありません。周りの設計が変わったからです。
やめない設計図が向いていない人
正直に書きます。特にStep 2(外に強制力を置く)は、合わない人がいると思います。
1|人の言うことを素直に聞けない人
自分のやり方に確信がある人は、ストレスになると思います。
2|時間を拘束されるのが嫌な人
週1でも、決まった時間を空けることになります。学習時間は自由でも、この枠は動かせません。
補足すると、私のコーチは「毎週水曜日の10時から」という決め方ではなく、面談終了時に次の予定を相談して決めるので、非常に続けやすいです。
3|コーチとの相性が合わなかったとき
これは運の要素があります。合わないと楽しくないし、続かない可能性もあります。
無料カウンセリングがあるサービスなら、コーチとの相性を確認するために先に受けておくと安心だと感じています。
無料カウンセリングで何をするか、どこを見て選ぶかは、こちらにまとめました。


4|情報だけが欲しい人
教材やツールの情報そのものは、正直ネットでかなり拾えます。AIも進歩しました。
情報だけが欲しい人は、自己学習でいけると思います。
お金や時間を払う価値があるとしたら、情報ではなく「自分用の順番」と「やめない仕組み」のほうです。
まとめ|やめない設計図
- Step 0|悔しかった場面を1つ持っておく 遠い目標は疲れた日に効かない。記憶のほうが強い
- Step 1|最低ラインを笑えるくらい低く決める 最悪の日を基準に。連続を切らないことが目的
- Step 2|弱い強制力を自分の外に置く これがないと、隙間時間はただのスマホ時間になります
- Step 3|時間を固定せず隙間に勉強する 固定した時間は必ず潰れる。崩れる形を作らない
7ヶ月やってみて思うのは、どれも英語の話ではないということです。やったのは、続く環境を作っただけでした。
TOEIC480点、38歳。まだペラペラ話せません。
でも7ヶ月続いています。意志ではなく、仕組みで。
このブログは、ここから先どうなるかの記録です。伸びたら伸びたと書きますし、止まったら止まったと書きます。
もし過去の私と同じように「もう挫折したくない」と思っているなら、まず自分にちょうどいい強制力の強さを確かめてみてください。私は無料カウンセリングを2社受けて、そこで決めました。


続きは、また書きます。
